幼少の頃から野山を駆けまわり、昆虫を捕ったり観察することが好きで家では犬や猫がいつも側にいてくれました。そんな環境で育ったので知らず知らずのうちに自然科学の楽しさに興味を持ち、獣医になったのだと思います。
普段の診察時には、飼い主様の話を真摯に聞いて、適切な処置を考え飼い主様それぞれの方に合った分かりやすく具体的な説明をすることをいつも心がけています。
当院は、一般的な動物病院が手掛ける診療はもちろん、再生医療としてPRP(多血小板血しょう)やBMSCs(骨髄間葉系幹細胞)とゼラチンハイドロゲルを組み合わせた最新の局所療法も行っています。内容を簡単にご説明しますと、血小板や幹細胞から放出される成長因子の効果で、新生血管発現の増生と生体細胞活性化の促進をもたらし、難治性皮膚欠損や骨折の骨癒合促進に臨床応用をしています。
当院では動物に優しい治療を目指し、痛みを最小限にするために、手術等での鎮痛剤の使用を積極的に行っています。また、避妊・去勢手術を始め種々の手術において体内に糸を残さないシーリングシステム手術機を使用するなど、動物に侵襲性の少ない手術を行っています。
また、地域貢献の一貫として、動物ふれあい教室の開催や名古屋市立小学校の放課後学級(トワイライトスクール)に訪問しています。
中郷どうぶつ病院 院長
柴田 博人
自然治癒力を最大限に生かした手術を行うようにしています。
外科:
悪性腫瘍に対する治療の第一選択は外科切除です。動物に負担が少なく、安全な手術が出来るように努めています。
抗がん剤治療:
抗がん剤治療が有効な腫瘍に対して、個々の飼い主様、動物に合わせた治療計画を立て治療を行っています。
CT検査や放射線治療などが必要な場合は、二次診療施設への紹介も行っています。
猫の慢性腎不全に対しては、生活の質を向上させ、少しでも長く生きていただけるように通院での皮下点滴治療を行っています。併せて投薬治療や療法食による食餌療法も行っています。
個々の動物に合ったインスリンの種類と量を決め、適切な血糖管理が行えるようにしています。糖尿病の治療では毎日の自宅でのインスリン投与が必要なため、飼い主様が投与できるように指導を行っています。
副腎櫃機能亢進症、副腎皮質機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症は院内でコルチゾールやT4、TSHなどを測定することにより迅速な診断、治療が行えるようになっています。その上で、MRI検査などの画像診断が必要な場合は、二次診療施設への紹介も行っています。
大きな外傷で皮膚や骨の欠損がある場合、自身の組織を利用して治癒を図ります。
問診:愛犬・愛猫の生活習慣や食餌、飼い主様が普段気になっていることなどを詳しく伺います。
身体検査:体重・体温測定、視診、触診、聴診などを行い病気の前兆や体の外から分かる異常がないかチェックします。
血液検査:赤血球、白血球、血小板などの数値から貧血、脱水、炎症などがないかチェックします。
生化学検査:血糖値、肝臓、腎臓、電解質のバランス、栄養状態などに異常がないかチェックします。
尿検査:腎・泌尿器疾患の検査に重要です。尿の濃さ(比重)や、尿中に糖、タンパクが出ていないかをチェックします。
便検査:寄生虫卵がないか、腸内細菌のバランスなどをチェックします。
レントゲン検査:骨や関節の異常、臓器の大きさや形から腫瘍などがないかをチェックします。
超音波検査:レントゲン検査では分からない臓器の内部構造や動き、血液の流れをチェックします。
受診する健康診断項目は、わんちゃん・ねこちゃんの健康状態や年齢、飼い主様の希望によって組み合わせて行います。
1歳を過ぎたら年に1回、高齢期に入ったら年に2回、犬の1年は人の4~5年に相当するため、人よりも早いスピードで歳を取り、高齢になるにつれ様々な病気にかかりやすくなります。そのため定期的な健康診断を受けることで、病気の早期発見、早期治療あるいは発症予防と重症化予防に繋がります。
※価格は、税抜き価格となります。
※()内は当院で混合ワクチン・狂犬病ワクチン・フィラリア予防を実施されている方の費用です。
体重・体温・視診・聴診などを行い、体の外から分かる異常をチェックします。
貧血や脱水、血糖値・肝臓・腎臓などに異常がないかチェックします。
骨や関節の異常、臓器の大きさや形から腫瘍などがないかチェックします。
★爪切り・足裏カット・肛門腺・
耳処置もセットに含まれます!!
動物のリハビリテーションとは、「障害をもった機能を回復させ、元の生活に復帰させること」です。
リハビリと聞くと、プールやトレッドミルなどをイメージしがちですが、積極的にカラダを動かす前に必要なリハビリテーションがたくさんあります。
また、身体だけでなく心も含めて動物たちのQOL(Quality Of Life=生活の質)の向上につながることを目的とした医療行為です。
術後の子に対して、腫れや痛み、炎症の緩和を行いながら1日も早く元の状態に回復させることを目的としたリハビリテーションを行います。
右橈尺骨遠位端横骨折 TP 4歳 避妊雌
左大腿骨遠位端膝関節外横骨折 チワワ 5歳 去勢雄
また神経疾患の子に対しても積極的にリハビリテーションを行っています。
リハビリ=手術の後に行うものだと思われがちですが、それだけではありません。
動物たちも高齢化が進んでいるなかで、歩き方がおかしいなど、人間と同じように慢性的な関節疾患がたくさんあります。
そのような老犬・老猫に対してリハビリテーションを行います。
QOLの向上の為、家庭での暮らし方・環境作りのご提案なども行っています。
いくら飼い主様が必死にリハビリテーションを行っても動物が嫌がっては、リハビリテーションの意味がありません。
その子に合わせたメニューを組んで、楽しく継続的にリハビリテーションを行っていただけるよう、定期的に観察していきます。