3歳以上の犬や猫の約8割が歯周病または歯周病予備軍といわれています。
歯周病を放置すると口腔内の細菌が血液を通じて全身に運ばれ腎臓、心臓、肝臓など様々な臓器に影響を及ぼす恐れもあります。
歯についた汚れ(歯垢)は放置すると2~3日で石灰沈着し歯石となり、歯みがきでは取れなくなります。
その場合、全身麻酔をかけてきれいにした後、しっかり歯みがきをはじめていきます。
そうなる前に毎日の歯みがきを、習慣づけましょう。
普段のスキンシップやブラッシングのついでに口の周りを優しく触ります。
そして、触らせてくれた時はしっかりとほめてあげましょう。
口のお手入れ後にご褒美としてお散歩に連れて行ったり、おやつを与えたりすることで「口を触られると良い事がある!!」ということを教えましょう。
痛みや不快感がトラウマになると、なかなか触らせてもらえなくなってしまうので、嫌がる時は無理をせず、時間をかけて焦らずにゆっくりと慣らしていきましょう。
ガーゼを使った歯磨きは飼い主さんの指の感触が感じられるので歯ブラシよりも受け入れやすくなります。
最初は軽くタッチする程度で、徐々に触る時間を長くします。
嫌がらないようであれば優しく拭いてみましょう。この時、ガーゼを食べてしまわないように注意してください。
上の前歯→上の奥歯→下の前歯→下の奥歯の順に触る範囲を広げていき時間をかけてゆっくり慣れさせましょう。
犬猫がリラックスできる体勢で行い、飼い主さんもリラックスした気分で触りましょう。
まずは、歯ブラシが怖いものではないことを教えます。
歯ブラシにおいしい物をつけてにおいを嗅がせたり、舐めさせたりしながら歯ブラシ 自体に慣れさせます。歯ブラシを無理やり口の中に入れたりせず、ゆっくりと時間を かけて慣れさせましょう。
最初は軽く歯にブラシを当てる程度で歯を触り、徐々にゆっくりと動かします。
この時口元を強く握り過ぎないよう注意し、歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ちます。
前歯から徐々に奥の方へ移動し、歯の外側が磨けるように なったら、次は歯の裏側を磨きます。
仰向けでリラックスできると歯の裏側も磨きやすくなります。
歯みがきがしっかりとできるようになるまでは、歯みがきガムなどを併用しながらケアしましょう。
嗜好性に優れた歯みがきペースト。ブラッシングの後すすぐ必要がありません。
ラクトペルオキシダーゼという酵素が抗菌作用があるのでお口の中の環境を整えてくれます。
1日1枚(個)を目安に与えます。
噛むことによる研磨作用で歯垢・歯石の蓄積を抑えます。
ペット用歯ブラシには動物のサイズに合わせた小さい物や360度全面にブラシの付いた物もあります。または小児用のヘッドの小さい歯ブラシでも使えます。
歯ブラシに慣れていない子に使用。
飼い主様の指の感触を感じながら、歯と歯茎のマッサージができます!
大切な家族のわんちゃんの健康を守るためにも根気強く続けることが大切です。
中郷どうぶつ病院では、歯みがき指導も行っております。
ご興味のある方は当院スタッフまでお声かけください。